Q10:外断熱って海外でも流行っているのですか?

 

A10:一概に、外断熱が流行っているとはいいきれません。


 筆者が見てきた範囲(北欧、ドイツ、スイス)では、木造・RC造・鉄骨造などの構造躯体の違いや、戸建て・低層・中層・高層などの形体の違いにより、外断熱・外張りだけでなく、断熱工法はさまざまな様態を見せています。一概に、外断熱が流行っているとはいいきれません。

 たとえばスイスでは、木造の4、5階建ての集合住宅、低層の木造テラスハウス、戸建ての木造住宅などでは、充填+外張りの付加断熱が行われることが多く、断熱材の厚さは200〜300mm 前後となっています。また、断熱材入りのパネルを用いた工法はも発通しており、さまざまな形状のパネルが工場でつくられています。レンガ造の建物では、発泡プラスチック系や鉱物繊維系断熱材が使われるほか、最近では有孔レンガを使って、さらにその上に軽量軟質木質繊維板、炭化発泡コルクを張ったり、発泡パーライト混入断熱モルタルを塗るという仕様も増えています。

 そのほか、スイスでは一般の木造住宅の地下にもRC造の核シェルターが設けられているのですが、この部分には発泡プラスチック系断熱材が多く使われています。

 スウェーデンでは、都市街区の隣接地に多く見られる木造の4、5階建ての集合住宅では、階段室・界壁・地下・1階駐車場などのコンクリート部分は、ロックウールやグラスウールを使った外断熱、木造部分は断熱パネルという仕様が多いようです。

 また、混構造(構造や界壁がPC造、防火区画の階段室がRC造、外壁や内壁が木造)の中層住宅でも、コンクリートを保護するようなかたちで断熱パネルを使ったものが多く見受けられました。木造の戸建てやテラスハウスは付加断熱が多く、断熱材の厚さは240mm(グラスウール換算) 以上となっています。

 ドイツは、スイスや北欧と違って、レンガ造やRC造の割合が大きく、ロックウールやグラスウール、発泡プラスチック系断熱材を使った外断熱が多く見受けられました。また、ドイツでは発泡プラスチック系断熱材が使用される割合が、北欧やスイスより多いのが特徴です。

【引用資料】「外断熱」が危ない!<(株)エクスナレッジ>